「2DKから2LDKへ」

どうも「スピカの民」です。

いよいよ4件目に引っ越すことになりました。
もちろん荷物が増えて今の部屋では手狭になってきたのもありますが、物件の取り壊しが決まり、退去することになったのです。

引越し費用は大家さんが負担してくれるとのことで、人生で初めて引越し業者さんに見積もりをお願いしました。

そこで初めて、自分がどれだけ物をため込んでいたのかを知ることになります。

「一番大きいトラックでギリギリですね」と言われました。

ダンボールは30箱を超え、荷造りだけでも毎日3時間、6日ほどかかりました。
積みきれなかったものは、自分の車で何往復もして運ぶことにしました。

見積もりは大家さんの負担分を超え、差額は自分で支払うことに。

そうして、少し古めの2LDKのマンションへ引っ越しました。

荷解きにも10日以上かかり、ようやく落ち着いた頃のことです。
(ちょうどコロナ禍の時期でした。)

私は、とある道の駅で露店の珈琲屋さんと出会いました。

ふらっと立ち寄っただけのその場所で、その方は
「お味見いかが〜」と明るく声をかけていました。

実は私、それまで珈琲があまり好きではなく、美味しいと思ったことがなかったのです。

少し距離を取りながら通り過ぎようとしたところ、手招きされ、
「お味見だけでもしていってー」と半ば強引に誘われました。

渋々、一口。

その瞬間、初めて「美味しい」と感じました。

驚いて理由を尋ねると、その方は丁寧に教えてくれました。

豆の品質へのこだわりはもちろん、
珈琲は食品で、常温ではどんどん劣化し酸化してしまうこと。

だから焙煎後すぐに冷凍していること。

そしてハンドドリップで、ある程度の量をまとめて淹れることで、味がしっかり乗るということ。

「カレーも一人前より、まとめて作った方が美味しいでしょ?」
そんなふうに、分かりやすく話してくれました。

もっとこの人の話を聞きたい。
そう思い、気づけば2年間通っていました。

その珈琲屋さんは京都から来ており、各地を巡りながら出店して生計を立てていました。
おじいさんの代から続く、100年以上の歴史を持つ珈琲屋さんでした。

道の駅に来ると必ず足を運び、話を聞き、家で試す。
そんなことを繰り返すうちに、部屋には自然と珈琲コーナーができていきました。

3年目には出店にも同行させてもらい、
九州、四国、東北と、さまざまな場所で露店を経験しました。

営業許可の取り方から必要な道具、そして接客まで、惜しみなく教えてもらいました。

あの、たった一杯の試飲の珈琲が、
私の人生を大きく変えたのです。

そんな中、生活はこれまでで一番厳しい状況になり、
家賃や光熱費を見直さざるを得なくなりました。

その時ふと思い出したのが、この引っ越しです。
「もうあんな思いはしたくない」

そう感じ、いらない物を手放す決意をしました。

この頃はまだ、ミニマリストを目指していたわけではありません。
それでも、時間をかけて、自分なりに選び取った決断でした。

次回は現在住んでいる5件目の部屋の話と、
ミニマリストの考え方が芽生えた日のこと。

そして、珈琲だけで生計を立てるようになるまでのお話です。

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